新規事業
グローバルニーズに応える「デジタルノマドプラン」立ち上げで、ワークスペースをアップデート
クライアント
Zero-Ten Park

プロジェクト概要
2024年4月の「デジタルノマドビザ」解禁を前に、Zero-Ten Parkが運営するコワーキングスペース「Zero-Ten Park(旧 The Company)」にて、新たなワークプランを提案。柔軟な契約形態とユーザーの孤独感を解消する仕組みで、福岡を訪れるノマドワーカーや、グローバルな働き方に対応する。
株式会社Zero-Ten Parkは、施設運営のプロとして培った経験やノウハウを駆使して、施設運営受託、不動産利活用、ベンチャー企業への投資・育成サポート、コンサルティングなど、あらゆるビジネスにおいて総合的なバックアップを行っています。
ビシネス空間の活用を通し、あらゆる業界・業種を超えて、才能あふれる人や企業同士をつなぎ、成長を支援するプロジェクトがさまざま。
今回は、「Zero-Ten Park」でデジタルノマド向けの新ワークプラン立ち上げを行った、株式会社Zero-Ten Park 事業開発部のジョンさんへ、本プロジェクトの全貌についてインタビューしました。
——— プロジェクト全体の概要を教えてください。
「デジタルノマド」プロジェクトは、2024年4月1日に日本版デジタルノマドビザが解禁されるのに先駆けて、2024年3月7日から運用を開始した「Zero-Ten Park(旧 The Company)」の新しいワークプランです。
海外からやってくるデジタルノマドワーカーは、基本的に海外で獲得してきた仕事を持ち込んでいるため、日本にいる間は相手先と時差が発生しています。また、数週間から数ヶ月単位で滞在する傾向にあるので、その間にいつでも簡単に利用できることも重要です。
しかし、そんなデジタルノマドワーカーのニーズに応えられるワーキング環境は全国的に見てもまだまだ整っていない。そこでZero-Ten Parkは、「24時間利用できるコワーキングスペース」と、それを「契約や複雑な手続きなく」「週単位で利用できる」新サービスの提供をスタートしました。

また本プランの購入者向けに、デジタルノマドが福岡での「楽しい暮らし」を深く体感できるよう生活・宿泊・観光・カルチャーなどの情報提供や、本プラン購入者限定のグローバルコミュニティ「The Caravan」への招待、スタートアップコミュニティとのマッチングイベント等も随時開催していきます。このプランの提供により、「Zero-Ten Park」が福岡に滞在するデジタルノマドワーカーのハブとなり、エンジニアやITビジネス従事者を福岡へ誘致するとともに、新たなビジネスの創出につなげることを目指しています。
——— このプロジェクトは、どのようなきっかけから始まったのでしょうか?
世界のデジタルノマド人口は、2023年3月時点で約3,500万人と推計されており、その市場規模は約110兆円、さらにこれが2035年には世界で10億人に達する見込みで、市場規模も大幅に拡大すると予測されていました。
そこで福岡市は、自治体初となる海外デジタルノマド誘致プログラム「Colive Fukuoka」を2023年10月に初開催。僕がZero-Ten Parkに入社したのはその直後で、イベントの盛り上がりを目の当たりにしていた上司が「これから福岡にワーケーションやデジタルノマドの波がくるかもしれない」と考えていたタイミングでもありました。
ノマドワーカーは「働きやすさ+暮らしやすさ」のバランスを大切にしているので、東ヨーロッパの国々や、バリやバンコクなどのリゾート地が特に人気があります。日本も観光地や文化の側面から、世界のノマドワーカーにとっても魅力的な滞在先として注目されつつありました。
だからこそ、福岡でワークスペースを提供している僕たちがいち早くアプローチするのは、福岡経済にとっても、会社の事業成長にとっても、非常に重要なことだという話をしていました。そうした背景から「デジタルノマド向けの新規事業を考えてみろ」というミッションが僕に託されました。
——— このプロジェクトで、ZTPは街にどのようなインパクトを与えたでしょうか?また、プロジェクトの実現にあたってZTPのどのような強みが活きたのでしょうか?
私たちZero-Ten Parkは、直運営する「Zero-Ten Park」というワークスペースを通して、時代に合った新しい働き方のニーズに寄り添い、時には新たなワークスタイルを提案してきました。
本プランは、「Zero-Ten Park」の既存プランをデジタルノマドワーカーのニーズに合わせてアップグレードしたものです。それまでは20時までの営業となっていましたが、24時間利用できるようにするために運営方法の調整や、入居している商業施設との交渉、様々なシミュレーションを行って、最終的にはキャナルシティ博多前店と福岡PARCO店の2店舗で24時間利用を実現しました。
また、契約手続きなしでドロップインのように手軽でありながらも、「1週間単位での利用可」「長期利用で最大76%割引(※毎日ドロップインで利用した場合との比較)」とかなりお得なプランが作れたのは、これまでの直営店・運営受託店のコワーキングスペース運営での様々な経験値や利用者ニーズを細かに把握できていたことが背景にあったと思います。
そして、最も大きなポイントは、本プランはデジタルノマドの人だけでなく、日本人も含めたすべての方にメリットがあるように利用環境をアップグレードできたこと。デジタルノマドプランを利用していただいてもOKだし、それ以外のプランをご利用の方も、気軽に24時間使えるようになったことで利便性が大きく向上しました。グローバルに広がる多様な働き方をサポートし、誰にとっても居心地のよい空間と体験を届けることで、これからの働き方そのものをアップデートし続けていきます。

▶︎ デジタルノマドプランに関するプレスリリースはこちら
今春の日本版デジタルノマドビザ解禁に合わせて「デジタルノマド向け」新利用プランの運用を開始。福岡をデジタルノマドの聖地へ
——— 本プロジェクトを遂行して、見えてきた課題はありますか?また、今後の展開について教えてください。
残念ながら現時点では、デジタルノマドという市場は日本国内でまだ十分に成熟しておらず、ノマドワーカーが大量に流入している状況には至っていません。グローバルに見てもこの動きはまだ始まったばかりで、日本国内においても福岡の認知度は、東京や京都と比べるとまだ限定的です。
だからこそ「Colive Fukuoka」のようなイベントが重要で、街のポテンシャルを示す呼び水としての役割を果たしています。
そこでZero-Ten Parkは「Colive Fukuoka」の参加者に対してイベント期間中に「Zero-Ten Park」を無料で使える特典を提供したり、イベントプロデュースが得意なグループ会社・Zero-Tenが「Colive Fukuoka」の運営にも参画するようになったりと、グループ全体でそうした流れに参画できる体制やアセットを整えられたことは大きな一歩です。
今は「受け皿をつくった」という段階であり、今後は市場の動向を見極めつつ、デジタルノマドワーカーのニーズを丁寧にキャッチしていくことが重要だと考えています。PRや情報発信、英語対応の強化などを通じて、引き続き認知の拡大とトレンドへの対応を進めていきます。
——— このプロジェクトの醍醐味(楽しかったこと、やりがいに感じたこと)は何かありましたか?
Zero-Ten Parkとしての醍醐味は、これから来るトレンドに先手を打って取り組み、新しいサービスを形にして運用体制まで整えられたことです。特に、このデジタルノマドプランを実現することで、福岡ではじめて「誰でもその日から24時間コワーキングスペースを利用できる」という新しい形態を提供できたことに、大きな意義を感じています。時代のニーズに応じて新しいワークスタイルを提案する企業として、また一歩前進できたと実感しています。
僕個人としては、入社してすぐにこうしたプロジェクトを任せてもらえたことが大きなやりがいでした。
市場調査から企画、プロジェクトの立ち上げ、そして最終的に新サービスとして形にするところまで、最後までやりきることができたのは、貴重な経験でしたし、会社の事業に少しでもインパクトを与えられたことに大きな達成感を感じています。
既存のシステムをアップデートするのは簡単なことではなく、システムを把握し、担当者と調整しながら改善を図るのは非常に大変でした。施設運営においては、質の高いサービスを安定的に提供することが最も重要です。その中で「もっと良い状態にしよう」と、課題に取り組みながら人を巻き込み、プロジェクトを進めていった経験は本当におもしろく、いろいろな人の助けを得ながら進められたことに感謝しています。
事業開発部
ジョン・スンハク
韓国蔚山広域市出身、福岡在住。
早稲田大学商学部卒業
グリー株式会社に新卒入社後、モバイルゲームやアプリケーションのマーケティング、新規事業開発の業務に従事。 退職後、テイクアウト専門フードショップブランドを千葉で立ち上げ、運営。一時帰国を経て2022年の秋、日本へカムバック。製菓製パン系のスモールビジネスのためのオンライン問屋サービス「orderie」の事業統括プロデューサーとして、サービス運営をリード。
現在は株式会社Zero-Ten Parkにて、新規事業・オープンイノベーションサービス・各種グローバルプロジェクトを担当中。
趣味はテニスとコーヒーとドライブとサウナ。